会長挨拶
会長 内間ゆかり
はいさい ぐすーよー ちゅうがなびら!/ドイツの沖縄県人会の皆様こんにちは。
外間前会長のご帰国に伴い、本年9月にドイツ沖縄県人会の会長に選任いただきました、内間と申します。
ドイツ沖縄県人会は、1989年にケルンで開催された国際食品見本市の際に、ドイツ在住のウチナーンチュの方々との懇親会を契機に結成され、今年、創立35周年を迎えます。結成時の初代会長の外間久美子氏には、第2代会長崎山永人氏の急遽ご帰国の際に、さらに、第3代会長としてご就任いただき本年8月ご帰国まで、長年にわたりご尽力をいただきました。ここに改めて外間前会長のご功績に敬意を表したいと存じます。また、会の運営に奉仕いただいたウチナーンチュの諸先輩方のご支援・ご功績に対してお礼を申し上げます。
さて、私事になりますが、私の滞在歴は、東西ドイツの分裂の時期から、ベルリンの壁の崩壊、1990年10月3日のドイツ統一から現在に至るまでと、既に30年以上となっており、時のうつろいを実感しています。
ドイツのウチナーンチュ(県人会)の皆様は、私と同様、学業や仕事、ご結婚を機に、ドイツに渡来され、風土・文化の異なる社会の中で模索しながら、新しい生活を築いて来られた方だと思います。特に、異文化の理解、ドイツ語の習得に相当ご苦労されたかと思います。私は、滞在初期の頃に、ドイツ語が怒鳴り声に聞こえて嫌になるし、沖縄・日本の常識とはかけ離れたドイツ人の思考回路、社会、風習の違いに驚いたり、怒ったり、溜め息をついたりすることが何度もありました。特に、冬場の真っ暗な時期になると、沖縄の青い海や空を恋しく想い、沖縄の家族からの便りに涙することも度々ありました。
この様な環境下、ウチナーンチュと和気あいあいに語り、相互の親睦を深められるドイツ沖縄県人会の皆様に巡り合えたのは幸運だと思いました。
ドイツ沖縄県人会は、ドイツやその近隣諸国に在住する沖縄県出身者とその家族、ならびにドイツにいながらにして沖縄に興味を持っている方や沖縄在住のドイツと縁やゆかりのある方であれば、どなたでもメンバーになれます。
ドイツ県人会は、ウチナーンチュの相互の親睦、ウチナーンチュアイデンティティーの継承、沖縄の伝統芸能の次世代への普及継承、沖縄との連絡窓口といった重要な役割を担っています。私のアイデンティティーも一部ここから形成されたと思います。
今後、諸先輩方と会員の皆様方が築き上げた35年の歴史の重みと功績をかみしめながら、新しい時代に沿った若い人たちにも魅力ある県人会の活動を進めてまいりたいと思いますので、ご指導・ご支援のほど何卒よろしくお願い申し上げます。